三井物産と三井不動産は、大手町一丁目2番地区の一体開発事業(以下「本事業」)の検討を進めており、この度、計画の整備方針を決定したと発表。本事業は、東京圏の国家戦略特別区域の特定事業として、東京都の都市計画審議会による審議、国家戦略特別区域会議の同意を経て、内閣総理大臣による認定を受けるべく手続きを進めるとしています。

本再開発計画は、同地区にある三井物産本社社屋の建替えとともに、三井物産・三井不動産が共同で大規模複合オフィスビルを建築するものです。当該計画は大手町・丸の内・有楽町(以下「大丸有」)エリアにおいては最大級の敷地面積2万平方メートルを超える開発事業となります。

【「(仮称)大手町一丁目2地区計画」主な特徴・整備方針】
1.大手町エリア最大規模となる、緑地空間を含む約6,000m2の広場空間の整備
皇居の緑と連続する緑豊かな緑地を含む約6,000m2の広場空間を整備し、都心に居ながら自然を感じられる新たな憩いと潤いの場を創出。地域固有の在来種を用いた森の形成や、水辺空間など生育環境を創出し、生物多様性に配慮

2.多様な交流機能の整備による賑わい創出
約1,500m2の多目的ホール・ホワイエを整備することで、ビジネス交流・国際交流機能を強化し、同時に文化・芸術等を発信するイベントを通じた来街者の交流を促すことで、大丸有エリアに更なる賑わいを創出。ラグジュアリーホテルを誘致し、エリアの宿泊機能を強化

3. 地域冷暖房供給施設の更新とバリアフリー歩行者ネットワークを構築
大手町地区の業務継続機能を支える地域冷暖房供給施設のメインプラントを機能継続しながら更新し、浸水防止・耐震性能の強化を図るとともに、設備の効率化によりCO2排出量を既存施設より年間約1,000t削減。地下鉄コンコースから皇居・竹橋方面をつなぐバリアフリーの歩行者ネットワークを整備し、地域の都市基盤における利便性を向上

4.防災対応力の向上および地域貢献
帰宅困難者の一時滞在施設(約4,000m2、約2,400人)および、防災備蓄倉庫(約250m2、約22,000食の食料等)や防災井戸を整備。非常用発電機は災害に強い中圧ガスにも対応したデュアルフューエル型を採用。中圧ガスの供給が止まっても、72時間の運転を可能とする重油を備蓄。

■ 計画概要

  • 事業主体: 三井物産、三井不動産
  • 所在地: 東京都千代田区大手町1丁目2番
  • 主要用途: 事務所、店舗、多目的ホール、ホワイエ、ホテル、バンケット、駐車場、地域冷暖房施設
  • 敷地面積: 20,900m2
  • 延床面積: 約361,000m2
  • 階数・高さ: A棟:地上30階、地下5階 (約160m)
  • B棟:地上41階、地下5階 (約200m)
  • 建物竣工: 2019年度

Source: 三井不動産